名古屋市の八事霊園にて岡山県産矢掛石で出来た和型墓石の棹石交換、花立交換、墓誌追加、傾き直しの工事をして参りました
こんにちは、石の公園団地近藤石材店の近藤です。
本日は八事霊園にて棹石交換、花立交換、墓誌追加、傾き直しの工事をさせていただきましたのでご紹介します。
お施主様から当社にお電話でお問い合わせいただきご縁を頂きました。
before
after
※墓誌が矢掛石本来の色になります。墓石本体は石の日焼けで黒色が抜けてしまい青色寄りになってます
お問い合わせでは棹石と花立の彫刻部分の変更をして欲しいという事で一度実物を拝見させていただきました。
当然棹石や花立の彫刻部分を一度擦り下ろし本磨き加工をして修理することが可能でしたが
実物を見ると、矢掛石「天然筋が多い石」で出来ており棹石には縦に一本の傷が入り若干広がっており
また花立は水抜き穴が空いておらず、冬に水が凍てて膨張して花立にヒビが発生しておりました。
上の写真の花立には中心部分に見える白い線がひび割れの痕です
上の写真の棹石には左上部から斜め一直線に白色のヒビが入っております。
何十年歳月を経て天然筋が割れの原因になってしまったのでしょう。
ヒビが入ったままでは綺麗に修理もできず、破損する可能性も有り得る為
棹石、花立は交換するという内容でお見積りをご提出させていただきました。
今回の工事内容として棹石、花立交換、墓誌の追加、墓石本体の傾き直し、
サービスで砂利追加、拝石の傾き直しを施工する作業をさせていただきます。
初めに、棹石、花立は撤去し工場に持って帰り彫刻部分を見えなくなるように処理後産廃します。
墓石本体は一度解体し基礎がどのようになっているか確認してから、据え直しして傾きを直します。
再建するので丁寧に解体を進めていきます。
基礎セメントを活かし濃い目のセメントをしっかり使用して再度四ツ石を据え直していきます。
また墓地の後ろの巻石が外れ落下する危険もあったため、取り外しピンを装着し修繕もしました。
四ツ石を据えズレないようにロープで固定します。仕上げに四ツ石と骨ガメのに間にセメントを入れ込みます。
水平を確認しながら中台、上台、新しい棹石を据えていきます。
他社が昔作った墓石が歪んでいてガタついたりしましたが鉛を使用し微調整しながら水平を出していきます
本体の再建が完了しました。目地作業をして小物を設置すればOKです。
また墓誌は当社工場に在庫品として保管してあった矢掛石を使用しました。
戒名彫り、磨き直しもして設置致します。
現在矢掛石は採石されておらず、新しく製作することはできません。
なので今回棹石と花立は似たような石を探し、代替品としてインド産中国製作のM1という石で対応しました。
石の目も似ていてとても綺麗に仕上がったと思います。
矢掛石の日焼けが酷く、もともとは黒色ベースな石ですが焼けて青色に変色してしまいます。
色の違いはどうすることも出来ませんが、石の目も似ていて良いコントラストになったかなと思います。
またお施主様からも「綺麗に仕上げていただきありがとうございます」とお言葉も頂きました。
ありがとうございます。
以前日本に黒色の石材が少なく、国産の黒石と言ったら矢掛石で、多く墓石に使用されていたそうです。
近年では外材から質のいい黒石が入荷、仕入れる事が出来るようになったので、矢掛石の人気が無くなり
採石することが無くなったそうです。
今回も無事作業を終える事が出来ました。ありがとうございました。
最後までお読みいただきありがとうございます。以上近藤でした。