岡崎産中目石で舟着灯籠を製作中、鉄砂の穴掘り機の紹介を致します

こんにちは、石の公園団地の近藤石材店の近藤です。

現在船着灯籠を製作しております。

その製作段階で灯籠の火袋に穴を開ける作業として鉄砂の穴掘り機を使用して穴を開けます。

近年使用している石屋が少なくなってきて、貴重な物なので紹介しようと思います。

作業前

 

完成した火袋

 

字の通り鉄の砂「下記の写真」と鉄パイプを使用します。
鉄パイプと石材の間に、鉄砂を入れて水を加えながら回転させ摩擦で削っていくという原始的な物です。

 

石にパイプの径と同じサイズで切れ込みを入れて嵌るようにします。

 

その切れ込みに、鉄砂を入れてパイプを上から被せ回転させていきます。
石と鉄が擦れてガラガラと大きな音を出しながら石に穴が開いていきます。

 

YouTubeにて動画も載せているので参考まで見てみてください。

石材用鉄砂の穴掘り機を使用して灯籠の火袋に穴を開けます(音量注意) – YouTube

 

下記のように穴が開きました

 

穴を開けた後、中芯をくり抜きます。
火袋口から薄刃で切れ込みを入れてコンプレッサーノミで穴を開けます。
中芯に到達したらノミで切れ込みを入れ、〇部分からセリ矢を打ち込んで中芯を根元から割って取り出せます。

 

現在石材に穴を開ける道具としてダイヤモンド刃で穴を開ける機械が流通しております。
鉄砂の穴掘り機は現在ほとんど使われなくなっている貴重な機械です。

時間も手間もかかりますが、こんなものもあるんだ、、と参考までに!

今回この鉄砂の穴掘り機を使用して火袋を製作しました。

 

次回完成した船着灯籠を紹介致します。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

以上近藤でした。