大府市の神社に納品する岡崎産宇寿石の神前灯籠を【笠】製作しました。

こんにちは、石の公園団地近藤石材店の近藤です。

大府市の神社にて敷地内全体の改修工事を実施するという事で鳥居の設置と神前灯籠の注文を頂いております。

今回その神前灯籠の製作段階で【笠】をご紹介させていただきます。
2022年2月19日完成しました。

 

とても大きな岡崎産宇寿石の原石をワイヤーソウでカットした後、規定サイズにカットする作業です。

 

カネ「直角」があっているか確認します。またワイヤーソウカット後の筋は研磨機で無くします。
この写真から石の大きさが分かると思いますが、これほど大きい石の加工は危険で、とても大変です。

 

オフカット機で軒先の斜めカットをします。四面綺麗な正方形になるように的確なスミ引きが重要です。
スミが狂っていたら全体のバランスがすべて崩れてしまうため慎重にマーキングしていきます。
軒先の曲線は治具を使って全面同様になるようにスミ引きします。

 

軒天の化粧をします。笠の角の曲線を綺麗に見せる為に軒天にも丸みを付けます。

 

雨返しという灯籠火袋等に雨水が侵入しないように加工を施します。

 

スキルソーで統一した深さを出して厚刃、薄刃を駆使して加工します。最後にサンダーで艶を出します。

 

ひっくり返すのも一苦労なので先に軒天を完成させ、最後に屋根の加工に入ります。
大きい石の加工はなるべく動かさないように慎重に加工していきます。

 

オフカット機で笠の棟のラインを四辺出します。その時深くなりすぎてしまったら製品にならず失敗してしまうので
高さの目安となるスミ引きをしてからカットしていきます。
カット後治具を使用して棟のラインを統一していきます。この基準線が重要なので慎重に合わせていきます。

 

棟の高さに合わせて屋根の加工をしていきます。薄刃で縦にカットしていき要らない部分は除去します。
全て厚刃で擦ると大変時間が掛かる為、平ノミを使い写真のようにハツって行きます。

 

全体をハツった後、厚刃で擦っていきある程度形を整えていきます。

 

棟のライン手前まで降ろしました。これから棟のラインに合わせてさらに削っていきます。

 

棟の基準ラインまで降ろしました。形はほぼ完成しました。この後、表面を綺麗にするため砥石掛けして滑らかにします。

 

全面綺麗になりました。最後に棟を砥石で丸めます。また軒先の曲線部分も丸く面を取ります。
角の部分も角欠けしないように丸く加工します。

 

全体の手触り、凸凹が無いか、すべて滑らかになったら完成です。

対の灯籠なので同じ柱をもう一つ製作します。

 

とても時間が掛かりました。

完成した時の達成感は素晴らしいものがあります。

 

残りは玉です。

全て完成し早く設置したものですね!楽しみです。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

以上近藤でした。