岡崎産中目石で碾臼を製作、原料が出やすいように縁を垂らして加工しております。

こんにちは、石の公園団地近藤石材店の近藤です。

先日、趣味で蕎麦を栽培から食するまで一貫している方が来社していただき、弊社の碾臼を購入していただきました。

石臼であれば蕎麦の挽き立てが食べれて美味しいので欲しかったと仰っておりました。
こんなように昔ながらの製法大切にされる方がいて嬉しいです。

 

弊社の手作りの碾臼は抹茶屋さん、蕎麦屋さん多くの方にご購入いただいており実績はしっかりあります。
碾臼が売れたので新たに製作しました。今回その紹介させていただきます。

 

灯籠製作の工程で発生した穴掘り機の中芯を使用して製作します。
円筒形に最初からなっているため下臼用と上臼用でカットします。

 

カット後しっかり水平になるように研磨機で均します。

 

最初に上臼、下臼の中心に穴あけし、上臼の天面には原料の入り口穴も開けておきます。

 

天面のくぼみの製作です。原料がこぼれないようにするための加工です。

 

スキルソーで深さを均一にして、写真のようにハツっていきます。

 

すべて取り終えたら厚刃で成形していき、サンダー仕上げにします。このようになればOKです。
また碾手の穴も長方形にします。後でこの穴も綺麗に成形します。

 

下臼の成形です。臼面は若干垂らし(ドーム型)ます。

 

中心の芯棒
上臼、下臼の隙間が無いようにしっかり篏合が合えば完成です。ふくみは少し空くように調整しております。

 

碾臼で最も重要な目立て作業です。スミ引きをして刃がV型になった薄刃で均等に切れ込みを入れていきます。

 

縁まで切り込むと原料の粒子大きく仕上がるので、弊社は縁の手前で目立てを止めております。
そうすることで最後の縁の部分で擦れてより細かく原料が出てきます。
※お施主様の使用用途に合わせて目立ては変更します。

 

上臼も同様に切れ込みを入れていきます。下臼の形状に合わせて上臼も皿のようになっております。

 

上臼の碾手も自作です。工場に保管しいる適した木材を加工しボンドとネジでしっかり固定します。

 

碾手と上臼は石材用ボンドで固定します。硬化すれば全く取れないようになります。

 

完成しました!すべて自社生産です。

上臼、下臼の篏合合わせが難しく、何度も調整し丁度良くなりました。

 

また今回製作した石臼はボンドがしっかり硬化後、挽いている作業をYouTubeにて動画もUPしようと考えております。

 

 

自分で製作した石臼がどこかで使用していただけると嬉しいですね。

 

 

以上近藤でした。